荒踊(ユネスコ無形文化遺産)
五ヶ瀬の荒踊は、昭和62年1月8日に国指定の重要無形民俗文化財に指定された風流踊です。(県指定は昭和37年5月15日)
令和3年(2021)2月に五ヶ瀬の荒踊を含む全国41の「風流踊」を、ユネスコ無形文化遺産への提案候補として選定し、同年3月にユネスコに提案書を提出、令和4年11月30日に登録されました。
「風流踊」は華やかな、人目を惹く、という「風流」の精神を体現し、衣裳や持ち物に趣向をこらして、歌や笛、太鼓、鉦(かね)などに合わせて踊る民俗芸能です。
この風流踊は、全国42件(25都府県、43市町村)で国指定重要無形民俗文化財となっており、宮崎県では唯一「五ヶ瀬の荒踊」が指定されています。
除災や死者供養、豊作祈願、雨乞いなど安寧な暮らしを願う人々の祈りが込められ、祭礼や年中行事などの機会に地域の人々が世代を超えて参加します。それぞれの地域の歴史と風土を反映し、地域の活力の源として大きな役割を果たしています。
五ヶ瀬の荒踊は、坂本城(三ヶ所川上流)の城主であった坂本伊賀守正行が天正年間(1573~92)、戦に出陣する際の士気を高めるために始めたとされています。その後、慶長年間(1596~1615)に孫の坂本山城守入道休覚が、守護神二上大明神(現:三ヶ所神社)に奉納する令を定めました。その際、「新発意(しんぼち)」という寺の後継者に葬式を執らせ、寺で飼われていた猿も一緒に踊りに出させたといわれています。
一説には、近江国(現:滋賀県)坂本から伝来した踊りともいわれていますが、「日州高千穂古今治乱記」(『日向郷土史料集』第4巻)によれば「近江の佐々木六角高頼の子孫が高千穂に亡命して三田井氏に仕え、其の子孫は佐保氏、坂本氏、馬崎氏を称した」としています。しかし、ここにある坂本氏は、坂本城の坂本氏ではなく、向山から兼ヶ瀬の坂本氏であり、これは源姓あって大神姓でも藤原姓でも無く別系統となっています。
荒踊の日程
毎年9月の最終日曜日
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更新日:2024年12月03日